クルマを速く走らせるということにプライオリティを置いている人
走り屋とは、決まった定義があるわけではないが、概ね次のような人物・グループを指す俗称。クルマを運転すること、とくに速く走らせるということにプライオリティを置いている人々。または、可処分所得、可処分時間のほとんどをクルマに費やしているのが特徴だ。
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走るステージによって、警察やマスコミからは、最高速アタック、ゼロヨン、ドリフト族、ルーレット族(首都高)・環状族(阪神高速)、ローリング族・峠族、などと呼ばれることもある。
「走り屋」といっても、特定の職業ではないので、とくに資格もいらないし、誰でも今日から自称できる!? 基本的に「公道」を舞台に、速く走ることに魅力を感じているので、スポーツカーをベースにそれぞれ性能向上のためのチューニングが施されているが、大半のクルマは保安基準に適合しており、最高速度以外の道路交通法は、比較的(?)遵守している傾向がある。
こうした点で、いわゆる暴走族とは一線を画す存在で、走り屋と呼ばれる、あるいは自称する人々は、暴走族と混同されるのを忌み嫌い、走り屋であることに一種のプライドを持っていることが多い。
人気漫画、「イニシャルD」や「湾岸ミッドナイト」なども、走り屋を主人公にした漫画だし、ドリキンこと土屋圭市さんなども、走り屋出身のレーサーとして認知されている。
それにしても、警察などが用いる、ローリング族、ドリフト族、ルーレット族といった呼称は、センスがない。あまりにもカッコが悪すぎる!
2014年に「脱法ドラッグ」の新名称が「危険ドラッグ」に決まったときも愕然とした。「危険ドラッグ」だとイカれた連中が、「危険」+「ドラッグ」=カッコいい、と思い込む可能性があって、不評を買ったのだ。
ローリング族、ドリフト族、ルーレット族などに関しては、カッコが悪すぎて、誰も「ローリング族、ドリフト族、ルーレット族になろう」とは思わないという意味では、警察の狙いどおりといえるかもしれないが……。
いずれにせよ、ワインディングでも高速道路でも、港の埠頭などでも、一時より走り屋が減っているのは事実。その代わり、サーキットでスポーツ走行を楽しむ人は、確実に増えてきている。ベース車も、国産スポーツカーの新車は減少傾向にあるが、その分、輸入車でスポーツ走行をする人もちょくちょく見かける。
なお、カスタムがメインのVIP系や、ワゴン系などは、走り屋に含まれるかどうかは、見解のわかれるところだ。
(文:藤田竜太)
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